ナノレチナール(NanoActive RAL)

ナノレチナール(Nanoactive RAL)は、新しいレチナールナノリポソーム製剤(NanoLiposomal RAL)である。
Product Name:Nanoactive RAL,BioaActive Retinaldehyde; BioActive Retinal;Soluble Retinal;Soluble Retinaldehyde;Nano Liposomal RAL
CAS:116-31-4

説明:レチナール(Retinaldehyde, RAL)は、ビタミンAアルデヒドとも呼ばれ、レチノール酸化後の誘導体であり、β-カロチンの酸化的開裂により生成されたものでもあり、還元されるとレチノールが得られるし、酸化されるとレチノイン酸が得られる。レチノイン酸(ビタミンA酸)は、皮膚病における役割は幅広いが、局所的な刺激により、その臨床応用がある程度制限されている。レチナールは、天然ビタミンA酸の中間代謝産物であり、ビタミンA酸と類似の生物学的活性を持ち、それに対する皮膚の耐性が明らかにビタミンA酸より優れている。

ビタミンAの主な形態及びそれらの相互変換

多くの肌トラブルの標的となるレチナールは、新しい効果的な天然活性物質であり、スキンケア製品に使用される場合、アンチエイジング、肌の若返り、美白、抗シワ、ニキビ解除、角質取りなど様々な効果が期待できる。しかし、レチナールは水に溶けにくく、酸化されやすいといった欠点があるため、その化粧品への応用が制限されている。ナノ伝送システム(NDS)により開発された、30nm未満の粒径のナノ活性物質は、レチナールをナノキャリアに安定に封入させ、吸収効率とバイオアベイラビリティを大幅に向上させ、元の欠点をうまく克服しながら利点を維持し、より便利に幅広く活用できる。

スキンケア効果

非生理学的高用量外因性ビタミンA酸の応用による皮膚におけるビタミンA酸依存性経路の過負荷は、皮膚刺激などの不良反応を引き起こす。RALは、レチノールの天然代謝産物およびビタミンA酸の直接前駆体であり、ビタミンA酸と類似の生物学的活性を持つ。ビタミンA酸に比べてRALは多方向代謝という利点を持つ。すなわち過剰なRALを素早くレチノールに還元し、レチノールの形態で貯蔵および不活性化することができる。そしてこの「逆代謝」はビタミンA酸に存在しない。皮膚に吸収された後、そのほとんどはレチノールに変換され、徐々に排出できるように貯蔵される。一方、少量のRALはケラチノサイトによって分化依存的にビタミンA酸に酸化され、ごく少量のビタミンA酸は細胞内でも著しい生物学的作用を発揮することができる。これで高用量ビタミンA酸による皮膚の不良反応を避けることができる。また、臨床的観察によると、ビタミンA酸に比べて外用RALクリームは耐性が高く、敏感な部位にも適用される。外用RALはヒトの血液に吸収されず、血液における様々なビタミンA酸類のレベルも影響を受けない。

ケラチノサイト内の酵素によってビタミンA酸に変換されてはじめて働きを果たすRALは、ビタミンA酸と類似の生物学的活性を持つ。ビタミンA酸活性の指標の一つは、細胞性ビタミンA酸結合タンパク質(CRABP-2)発現の誘導である。外用RALはCRABP-2mRNAとタンパク質の発現を明らかに誘導することができる。また、外用天然ビタミンA酸は核内ビタミンA酸受容体の発現を誘導することができる。ビタミンA酸と同様に、RALも細胞増殖および分化を調節する機能を持つ。表皮DNAの合成と表皮の厚さを増加させ、50kDケラチンを誘導し、70kDケラチンmRNAの発現を減少させる。陽性角質化を誘導し、65kDのケラチンmRNAの発現を減少させ、フィラメント凝集体 およびロリクリン(loricrin)mRNAの発現を増加させる。また、RALは皮膚における血管新生の調節にも関与し、ケラチノサイトによる血管内皮増殖因子の産生を抑制する。UVAによる弾性線維とコラーゲンの損傷を修復する。さらに、RALはニキビ溶解とアクネ菌に対する直接的な殺菌作用を持つ。天然ビタミンA酸は、表皮分化、真皮リモデリングおよび皮膚炎症において重要な役割を果たしている。レチナールは、天然ビタミンA酸の重要な中間代謝産物として、ビタミンA酸と類似の生物学的活性を持ち、それに対する皮膚の耐性も優れているため、化粧品においてより幅広く応用されている。

紫外線による弾性繊維とコラーゲンの損失を修復するレチナール

超音波及び流体技術による肌の老化に対抗するレチナール

皮膚光老化症状を効果的に改善するレチナール

レチノールもレチナールも耐性が高いが、レチノイン酸はより強い刺激性を持つ

表皮層のメラニンを効果的に抑制するレチナール

 Dermatology 2013;227:231–237  DOI: 10.1159/000354294

製品の特徴

  • NanoActive レチナールは、FDA GRASレベルの材料を使用し、安全性が高い
  • NanoActive レチナールは、熱・pH・せん断安定性に優れ、使いやすい
  • NanoActive レチナールは、レチナールの安定性とバイオアベイラビリティを大幅に向上させる
  • NanoActive レチナールは、製品の中の他の活性物質の安定性を向上させ、吸収を促進することができる
  • NanoActive レチナールは、水溶性も油溶性も100%、幅広い用途に使える

 

製品応用

  • シワ取り:コラーゲンとヒアルロン酸の合成を促進し、肌の厚さと弾力を増加させ、シワを取り、肌を引き締める
  • 美白・シワ取り:メラニンの合成を抑制し、色素沈着を軽減し、美白・シワ取り効果がある
  • アンチエイジング:抗酸化、肌の老化に対抗する
  • 肌の若返り:角質のターンオーバーによる肌の若返り
  • ニキビ解消:アクネ菌・連鎖状球菌退治、ニキビ治療、ニキビ跡解消
  • 皮膚光老化の治療

 

製品の使用:室温で入れ、推奨用量:1-5%。体系の最適なpH範囲は3.0-6.5。完成品は直射日光を避ける必要がある(不透明な包装を使用)。デイリーケア製品に紫外線吸収剤を加えることをおすすめ。

 

製品の保管:25℃以下の暗所で保管してください。